当館は、弥生時代の農耕集落である登呂遺跡の出土品を展示しています。参加体験型展示も楽しい博物館。出土品775点が重要文化財に指定されました。
夏季企画展「ひょっこり有度山展」
静岡・清水平野の中央に位置する有度山(丘陵)は、海底が隆起し出現した山です。この有度山は、独特な自然環境をもち、多様な歴史・文化が育まれてきました。また、久能山東照宮をはじめとする寺社には古くから多くの参拝者が訪れ、山頂付近の「日本平」は静岡を代表する観光地にもなりました。
この企画展では、時代とともに変化してきた有度山の利用と多くの旅人をひきつけた有度山の魅力を紹介します。
開催期間
令和3年7月3日(土)~9月12日(日)
休館日
月曜日・祝日の翌日 ※7月24日(土)・8月9日(月祝)は開館
開催時間
9:00~16:30
特別史跡 登呂遺跡とは
登呂遺跡は、第二次世界大戦中の昭和18年(1943年)に軍需工場建設の際に発見されました。学界の注目度は高く、また、弥生時代の水田跡の遺構が確認されたのは日本で初めてのことでした。
大量の土器・木製品などの出土品とともに、住居跡・倉庫跡などの居住域と水田域が一体となって確認され、「弥生時代といえば水田稲作」というイメージが定着する契機となったことに加え、この登呂遺跡の発掘調査をきっかけに日本考古学協会が発足されるなど、戦後の日本考古学の出発点としても記念すべき遺跡です。
こうした登呂遺跡の歴史的価値が認められ、昭和27年(1952年)には、弥生時代の遺跡としては初めて「特別史跡」に指定されました。