おぶせミュージアム・中島千波館は、人と地域と共存する小布施町の新しい文化拠点として、平成4年(1992年)10月22日に開館しました。
おぶせミュージアム・中島千波館は、人と地域と共存する小布施町の新しい文化拠点として、平成4年(1992年)10月22日に開館しました。
このミュージアムは「潤いのあるまちづくり」を進める小布施町が、日常生活に安らぎを与え、そして自己向上のための自発的な行動を地域文化として大切にしていくことを一つの目的として、設立した町立美術館です。
館内には、現代日本画の中心作家の一人である中島千波の作品を紹介する「中島千波館」、そして小布施の伝統文化財である祭り屋台を収納展示する「屋台蔵」があり、そのほか年間を通じて様々な展覧会を開催する企画展示室のほか、ミュージアムショップやカフェなどがあります。
中島千波が長年研究し続けている人物シリーズの原点ともなる「裸婦」。今回は、1980~1986年まで取り組んだ中島千波の裸婦シリーズ「形態」と完成までのクロッキーデッサンに焦点を当て、デッサンと本画を並べて展示公開致します。
2020年9月25日(金)〜12月2日(水)※会期中無休
おぶせミュージアム・中島千波館
午前9時〜午後5時
一般 500円/高校生 250円(中学生以下無料)
日本画家、中島千波は、父中島清之の疎開先であった小布施で1945年に誕生しました。日本画家として院展で活躍した父を追うように、東京藝術大学に進学、日本画を学びます。学生時代は既成の日本画にとらわれない新しい日本画の創造をめざし、ときに反発しながらも制作を行いました。社会に対する疑問、怒りがのちにライフワークとなる「人物画」のシリーズ作り出しました。
その一方で花鳥画も得意とし、桜、牡丹は彼の代名詞の花といっても過言ではありません。「本物より本物らしく描く」という花々は、どの作品も生き生きと額の中で咲き誇っています。伝統を大事にしながら、新聞や雑誌の挿画、表紙絵にも取り組み、最近では天井画の制作や新しくなる歌舞伎座の緞帳を描き、話題は尽きることがありません。
美術館の開館にあたり小布施町は、作家ご本人から約1000点の作品寄贈を受け、これらの作品を「中島千波館」で展示しています。またデッサンなどの貴重な資料も収蔵しています。
中島千波、春山文典[金属造形作家、昭和20年(1945年)小布施生まれ]などの収蔵作家の企画展、地域ゆかりの作家や作品の展示をはじめ、 近・現代美術を中心とした様々な展覧会を開催し、会期中には、ギャラリートークやワークショップなども行います。
小布施の民俗文化財である祭り屋台は、小布施町内に約7台現存しています。そのうち東町と上町の屋台は北斎館に展示されており、その他の5台をこちらに収蔵しています。江戸末期から明治の初期にかけて造られた祭り屋台には、その当時の小布施町の経済的な繁栄と小布施人の心意気を見ることができます。
ミュージアムショップには、中島千波や小布施に関わる書籍を取り揃えております。中島千波のオリジナルグッズも販売しています。
美術館内でゆっくりとおくつろぎいただけるよう、ミュージアムカフェがあります。カフェのみのご利用は入館料が必要ありませんので、どうぞお気軽にご利用ください。
人形や陶芸、書など様々な展示を行うことができる和室の展示空間です。